カクテル~Parfait Amour~
「おまたせ。
これはノンアルコールカクテルで、ハネムーンって言うんだ。」
「メープルの香りがするね。それとオレンジ?」
「うん。あとはアップルと、ライムジュース。」

グラスを口に運ぶ妃緒の表情は柔らかい。

「ドレス、よく似合っていたね。あのデザイン、何かで見たことあるような気がする。」
「フォトウエディングだから、かなりわがまま言ってドレス探したの。
大好きなミュージカルにでてくるのとできるだけ同じデザインが着たくて。」

妃緒が何度か話してくれていたから、僕も部分的にだが動画サイトで見ていた。その中でヒロインが着ていたドレスのデザインにそっくりだったのだ。


「またお話をしてもいい?」
「もちろん。
ずっと楽しみにしていたよ。」
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