Nocturne
――――“約束”をしたのは、皇がアメリカに留学してすぐだった。
突然、私の学校の前に黒のBMWが停まって居て、校内は騒然としていた。
…けど、私は皇から教えて貰っていたから、そのBMWに乗った人の正体は分かっていた。
だから、ホームルームが終わって、すぐにそのBMWに近づいた。
…この時から何か、予感はしていたんだ。
…―――絶対に、私のもとに、皇のお父様は来るって。
よく皇が言っていたから。
だから私は、皇の家には絶対に足を踏み入れなかった。
『絶対に親父には俺らが付き合っていることを耳に入れないようにしないと』
『俺の父親には近づくな』って。
よく、口にしていた。