キスの後は・・・
「・・・ハハッ」


突然隣に座っていたメガネの男が笑いだして、南はギョッとした。


「君、おもしろいよね」


男はそう言って、「山さん、この子のビール代俺につけといてよ」


どうやらごちそうしてくれるようだ。


南は不思議そうに男を眺めていた。


年は南とそう変わらないだろう。


少し長めの黒髪を後ろで括っているので、勝手に女だと思い込んでいた。


「はいよ」


目の前に置かれたジョッキに手を伸ばす。


「それじゃあ、遠慮なくいただきます」



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