Never Ending Story
敵味方

「ん……」


目が覚めるとそこは白い天井


病院、ではなく保健室


「よぉ起きたか」

「水城先生……」


だらしない白衣姿の水城先生


また殴られるんじゃないかと自然と身体が強張る


「派手にやられたなぁ赤神。高城を切り付けたとか」


ニヒルな笑顔


綺麗に整った顔立ちだからこそよけいに怖かった


声が出ない

多分私は怯えきった顔しているのだろう


「せ……んせ……」


なんとか声をしぼりだす


「あぁ?」


ほんと教師らしくない口調だな


「そうと…分かってなんで私を保健室に…」


「俺じゃねぇよ連れてきたのは」


「……?」


そう言うとカーテンが開いた



「起きたか恋…」


「ひ……かる……!?」



翠ちゃんの双子の弟、輝


意外な人物にびっくりした


「な…んで……」


「中庭で昼寝してて騒がしいと思って屋上に行ったらお前がいた」



聞きたいのはそれじゃない


「事情は知ってるでしょ?」


「まぁな」


「じゃぁ…!!」


「俺はあの転校生嫌いだからお前を信じたい」



輝が媛ちゃんに会ったのは多分数回


確かに嫌そうなオーラが出てた




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