菓恋(かれん) ~be+ひと目惚れing~
二人とは高校の入学式のとき知り合ったから、友達になってまだ1年も経ってない。
それでも、あたしは二人のことを、いつもいっしょにつるんでる友達だって思ってた。
ついさっき、日付が変わって1月1日になったときだって三人でお互いに…、
「あけましておめでと~っ♪♪」
…って言い合ったはずなのに……。
どうやら友達だと思ってたのは、あたしだけだったみたい……。
学校の帰りとかに、よく二人に“マッ○”とか“たこやき”とかいろいろおごってあげてたから、それであたしに付き合ってくれてただけなのかもしれない……。
結局―――――
二人の前に顔を出しづらくなったあたしは、いったんトイレに戻って時間をつぶしてから、誰もいなくなったテーブルに戻って伝票を手にファミレスのレジへと向かった。
「ありがとうございました」
三人分の会計を済ませ、真夜中の町に出たあたしは、次の瞬間、途方に暮れた―――