転校生
お隣さん

「ただいま」

家に着くとリビングから
話し声が聞こえた。

「大変だったでしょ~分からないこと
とかあったら何でも聞いてね」
「ほんまありがとうございます」
「あら?柚妃お帰りなさい」

誰だろ~と内心不思議だった。

「あ!桜井さんって言って昨日大阪から
引っ越してみえたの♪お隣さんよ」
「柚妃ちゃんって言うん?確か陽輝と
同い年やろ?」

私は一瞬思考停止した…

陽輝?ってあの桜井陽輝か…

「って…え~!桜井陽輝君のお母さんですか?」
「そうやで!どないしたん?」
「いや!まさかお隣さんだとは思わなくて」
「おもろい子やな!これからよろしくね」
「こちらこそよろしくお願いします」


自分の部屋へ行ってからも
ドキドキは止まらなかった。

あの陽輝君とお隣さんなんて
考えらんない!信じらんない!

けどやはり事実のようだ。

翌日陽輝君は間違いなく私の家の
隣から出てきた。

「柚妃ちゃんおはよ~さん」
「おっおはよ~」
「お隣さんなんてびっくりやな」
「ほんとだよね~まさかだわ」
「これから毎日一緒に行こか?」
「へっ?あっうん!行こ」
「ほんま柚妃ちゃんおもろい」

くしゅっと笑った陽輝君の顔は
朝日に負けないくらい輝いて見えた。


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