桜、雪、あなた





…だけど

正直 ちょっとだけ自信があったの。

もし
ヨウスケくんにすきな人ができたとしても

自分の気持ちを隠し通せる自信がー。





あたしだって
だてに恋愛を経験してきているわけじゃない。

何度も色んな経験をして
つらい、悲しい思いをして
成長してきたんだ





愛想笑いの振り撒き方や

嘘泣きや

駆け引きの仕方だってあたしなりに学んだ。





突き放したり

受け入れたり

それを楽しむ余裕さえあったんだから。



だからきっとどうにかなるって

思ってたの





………なの、に。

ヨウスケくんはね、
違ったの



違うの



ただ、側にいたいの
離れなく ないの

ただ、ただ

…すきで。










『だったら!!!!』










余裕なんてなかった。





『付き合うとか言わないで!!』





これっぽっちも、なかったの





………困らせるつもりなんてなかった。

なかったのに…



あたしの気持ちに気付いた時の
ヨウスケくんの困った顔



それは決定的な証拠ー



…だから
もう
きっとあたしたちの関係は続かない。



この時点であたしたちの関係は終わりなんだ。





…だけど
そう思うと怖くて仕方なくって





「あの、すみません」

「………」

「あのー店員さん?」

「…あっ!申し訳ございませんっ…!」










あたしは
その日1日中、恥ずかしい事に
まさに

“仕事が手につかない”

そんな状態だった。



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