桜、雪、あなた
バタンっ!!
「…はぁっはぁっ…っ」
ー走って、走って
とにかく走った。
何度も、何度も
振り返って
周りを見渡した。
だけど
ヨウスケくんはどこにもいなくて
「……いな、い…」
『やっぱりもう帰っちゃったのかな』
『…当たり前、だよね…待ってるわけないよね』
「………」
『でも』
それでも諦めずに
『外にいるかもしれない』
「足、痛っ…」
ヨウスケくんの姿を探し続けたあたしは、
「…っつ…はぁっ……」
きっと、
「「…あ。」」