あなた色に染まりたい



「今日、何時からだっけ?」




腕枕されながら、蓮が聞いてきた。




「四時集合って言ってた気がするけど……どうやって行く?」




今日はクリスマスパーティー。


いつもは悟の部屋だから、晴希が迎えに来てくれるんだけど……


今回は晴希の部屋でやるからなぁ。




♪♪♪〜


そんな時に鳴り響いた携帯の着信音。




「あっ、晴希だ!もしもーし!」


“紗羽?相変わらず元気だな”




苦笑混じりの晴希の声が、耳に届く。




「どうしたの?もしかして、部屋が汚くなって、うちじゃ無理とか言うんじゃないでしょうね?」


“そんなこと言わねぇよ”




からかうように言ったあたしの言葉に、晴希は少し、不機嫌な口調になった。


それには気付かないフリをして、また口を開く。




「そ?じゃあ何?」


“おまえらどうやってくんのかなって思ってさ。もし手段ねぇなら、早めに迎えに行くけど”


「わっ、マジ?それ、助かる!蓮、晴希が迎えに来てくれるって」


「マジ?」




今まさにその話をしていたから、思わず横にいる蓮に声をかけてしまった。




「晴希……来てもらえると助かる」


“じゃあさ、三時くらいに行くわ”


「うん、わかった。待ってるね」




そのまま携帯を切った。


< 219 / 423 >

この作品をシェア

pagetop