あなた色に染まりたい
蓮って、凄くカッコいいから、やっぱり女の子の視線を常に感じる。


あたしは釣り合ってるのかなぁ……とか、あたしが横にいて不自然なんじゃないかなぁ……とか。


そんなことばかり考えてしまった。




「紗羽、元気ないな。疲れた?それともなんかあった?」




蓮はすごく優しくて、こういうとこにもすぐに気が付く。


でもあたしは素直に言えないことも多くて……


たぶん、年上だから……とか考えちゃうのかな。


好きになればなるほど素直になれない。




「うん、ちょっと疲れたかな」


「じゃあ、あそこで休憩する?」




ニヤリと笑いながら指差した方向には……




「れ、れん!?」


「あ、余計に疲れるか……はは」


「もう!」




指差した先にあったものは、ラブホテル。


最近、蓮も晴希や悟に似てきたよ。




「疲れたなら映画でも観る?夕食まで時間あるし」


「うん」




いつもの蓮に戻って、ホッとした。


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