あなた色に染まりたい
いつもなら振り払うんだけど、今は晴希のこのぬくもりに甘えたくて……


晴希の胸に顔を埋めて泣きじゃくった。


晴希に、ここまで泣いたところを見せたのは初めてで……


でもそんなのかまってられなくて……


気が付いたら、晴希のシャツにしがみついていた。




一通り泣いたら、我に返った……




「ごめん……晴希、あたし……」


「紗羽、気にすんなって」



晴希はそう言うけれど、晴希の胸を借りるなんて……


そんなことしちゃいけないのに……




「あ」


「ん?」


「どうしよ……晴希のシャツ、ごめん」




あたしの涙と鼻水で、グチャグチャになっていた。




「だから、気にすんなって」




そんなこと言ってくれるのは、きっと晴希だけ。


そんな晴希を見ていたら、どうしても聞きたくなった。




「ねぇ晴希……どうして男って、浮気するの?」


「……ちょっ、待て…蓮は何してたんだ?」




晴希が慌てたように、言葉を放つ。


あれ……あたし、言わなかったっけ?


そう思いながら、さっき見た光景を、そのまま口にした。




「……抱き合って、キスしてた」


「……マジ?」




コクンと頷く。


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