あなた色に染まりたい
恥ずかしくて仕方なかったのに、いつの間にか蓮のキスに夢中になっていて……


気付いたら、あたしも積極的に蓮の首に腕を回していた。




「やべっ、こんなところで、その気になってきた」


「は?」




唇が離れてすぐの蓮のこの言葉に、ちょっぴり焦る。




「遊園地だからねっ!?」


「あはは、わかってるよ。もしかしてホテルにでも連れてかれるかと思った?」


「なっ!お、思わないしっ!」




慌ててそう言ったあたしの横で、蓮は必死に笑いをこらえてる。


あー、蓮に面白がられてるよ。




「もーっ!早く遊園地行くよっ!」


「はいはい、お姫様」




いっぱいいっぱいなあたしの横で、蓮は余裕の笑みを浮かべてる。


これじゃどっちが年上かわかんないよ。
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