Prisoner of Love ~全ての恋愛が失恋だとしても~
恋愛や結婚と幸せについて、もっと根本的な次元で
話が出来そうな人は居ないのだろうか。

期待を失った目で漠然と画面をスクロールさせながら
もう携帯を閉じようかと思っていた時。

「…――?」

真実の指が、止まった。

ソレは、とても短い日記だった。
――否。
日記というには短すぎる。
何しろ、たった一文しか無いのだから。

しかし、其処に刻まれている言葉から
真実は目を逸らす事が出来なかった。

他に何の言葉も添えられていないから
この言葉・この日記を書いた人の真意は分からない。

何を思って、こんな日記を書いたのか。

何故、こんな日記を書いたのか。

そもそも本気で、そんな事を思っているのか。

其処に書かれている事は本当の事なのだろうか。

でも、其処に書かれている事がもしも本当だったら――

真実は何度もその短い日記を読み返した。
其処には、「全ての恋愛は失恋である」と刻まれていた。
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