【完】短編集~幼馴染み~
学校になじんできた頃―――

ガラッ

「風馬~」
クラスがざわっとする。
「紗季姉、なに?」
「あのね、今日風馬ママとウチのママとかで飲みに行くらしいの!だから、風馬今日家に来てね!」
「あー、了解」
「じゃぁね!またあとで」
紗季姉は笑顔を残し、教室を出て行った。
「あの人あの人!すっげぇ美人で有名な紗季先輩!」
「やっべ、メッチャ綺麗!!」
「てか、超可愛い~~~」

「…はぁ」
「大変だな、風馬」
「善…」
「で、なに、家に来てトカって」
「あぁ。ウチの親と紗季姉の親、異常に中よくてちょくちょく出かけんだ。そのわりに、心配性だからどっちかの家に泊まるみたいな」
「へーぇ♪てことは1つ屋根の下で2人きり?」
「バーカ。紗季姉の姉ちゃんも一緒だよ」
「なーんだ」
なーんだ、じゃねぇよ。

たっく、またファンクラブ増えたな、これは。


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