【完】短編集~幼馴染み~
「どうしたんだよ、紗季姉…」
「…たし…、風馬に言いたいこと…あって…っ」
「え、ちょ、紗季姉!?なんで…泣いてんだよ…」

紗季姉は涙を流していた。
そして…俺に抱きついてきた。
「え、紗季姉…!?」
「…きなの!あたし…風馬が好き…みたいなの!」
「…え」

なに?今の。

俺の、聞き間違い…?

紗季姉が…俺を、好き…?

「そ…れ、ホン…ト…?」

「うん…、ホントだよ。あたし、ずっと気付かなかったの。自分の気持ちに…。
近すぎて…ずっと、近くにいすぎて…気付いてなかった。
ゴメンネ…ずっと…苦しめてたよね。
風馬…好きだよ。幼馴染みとしてなんかじゃなくて、男の人として。
…大好き」

俺が紗季姉をギュッと抱きしめた。

「わっ」

「ヤベ…すっげぇ嬉しい…」

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