セックス·フレンド【完結】
「やっぱり、さっきから美杉に似てる人がいると思ってたんだ。名札を見たら有村って書いてるし。なに?ここでバイトしてんの?」


屈託のない笑顔を隆也は向けた。


こんな風に笑う隆也の顔を久しぶりに見たあたしは、それだけで、泣きそうになってしまった。


「本当に久しぶり。元気だった?」


冷静を取り繕おうとしたけど、やはり、心は乱れた。


どうにかしてレジを打ち、隆也の選んだコーヒーと頼まれたタバコを棚から取って会計を済ませた。


けど、相当動揺していたのだろう。


あたしは、隆也が注文したタバコとは別のものをスキャンしてしまった。
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