セックス·フレンド【完結】
「うまくいってるんだ?」


聞かれてあたしは、返事に詰まる。


うまくいっている。
もう少しだとも思う。


でも、まだ確信はない。


決定的な言葉はあれ以来なく、相変わらず、あたしはセックスフレンドに過ぎない。


でも、こういう状況だからこそ、隆也だけを見つめていこうと思った。



寂しい時間も、憂鬱な時も、あと少しの辛抱だと思えば耐えられる。



「まぁ、そんなとこ」



「そっか」


西村君は起き上がり、散らばった衣類を身につけた。


細くくびれたウエスト。

腕の辺りが少し逞しくなったように見える。


脱色を繰り返しすぎて痛んだ栗色の髪の毛。


もう幾度となく目の当たりにした西村君の体を、まじまじと眺める。
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