セックス·フレンド【完結】
少しだけ空気が和んだ。

西村君の言うようにできたら、どんなにすっきりするだろう。


惨めなあたしが最強のヒロインになれるくらいのハッピーエンド。


でも現実は…。


困惑するあたしに、西村君は真面目な顔で続けた。


「冗談なんかじゃなくてさ、みぃたんがやりたいようにしなよ。愛人としてしたたかに妻の座を狙うもよし。結婚式をめちゃくちゃにするもよし」


あたしの、やりたいように?



西村君の言葉にあたしは揺れた。


「そんなこと…」


でも、実際にできるはずがなかった。


だって、そんなことをしても隆也は…。


「そんなことしても何にもならないさ」


あたしの胸の内を見透かしたように西村君が宣言する。


「でも、このままでも何も変わらないよ。後悔して終わりだよ」


後悔して、終わり。


そんなの、いや。なぜ、なぜあたしだけが。


そういう思いはあるものの、ではどうしたらいいのだろう?


どうすれば、あたしの気が晴れるのだろう?


わからなかった。
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