セックス·フレンド【完結】
そこに、わあっ!と歓声が沸き上がり、会場がざわめき始めた。


隆也と竹内ミキが招待客を出迎えるために登場したのだ。


袴姿の隆也と、白無垢姿の竹内ミキが金色のびょうぶの前に立つと、招待客は次々と二人にお祝いの言葉をかけ、会場の中へと消えていく。


隆也の照れくさそうな笑顔。
竹内ミキのまばゆいばかりの美しさ。


まるで、この世のすべての幸福をかき集めたような幸せそうな笑顔をして…。


そんな風に見てとれたのは、あたしのひがみなのだろうか?


ううん。
それだけじゃない。


悔しいけれど、竹内ミキはきれいだった。


この会場のどの女の子よりも、輝いていた。


胸が、いっぱいになる。

でも、泣かない。


ここを出るまでは、絶対に。


あたしは、自分を戒めるみたいに、並んだ二人を見つめ続けた。
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