クールで無愛想な彼氏

すれ違い

私は走れるだけ


思いっきり走った。




「はぁはぁはぁ」



やがて息が持たなくなり



私はその場にしゃがみこむ。



もう...裕太のバカ。


大嫌い。


2度と顔なんて....見たくない。



すると突然-



『ガバッ』


後ろからなにかに勢いよく抱きしめられた。


「っ」


一瞬びっくりしたけど...


後ろをみなくてもわかる


愛しい....香り。


「裕太」って名前を呼んで


私も抱きしめたい。


でも....。


私は無言のまま抱きつく裕太の手を振り払い


立ち上がった。


「みっ...未央」


裕太はいつになく焦った表情でそういいかけると


立ち上がり私を抱きしめた。




温かくて

柔らかくて

でもがっちりしていて

甘い香りがして...


そんな貴方が大好きです。


でも、いくら!貴方でも


許せない...よ。


私は一瞬裕太の胸に顔を埋めた。


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