クールで無愛想な彼氏

好き

「何処にいるっの...ハァハァハァ....」



私は旅館中あちこちを駆け回った。



目指すは佐久間君の下へ。



でも、急に動いたからか...


身体が持たない...かもしれない。



そうあきらめかけたとき-


「桜井さん?」



振り向くとそこには...



「し...志田君」



そこには、志田君が立っていた。


「だっ大丈夫!?ちょっと座ろう」

そして志田君は私を支えながら


近くのベンチに座らせてくれた。


そして志田君も隣に腰を下ろした。



「どうしたの....?」


「あっ...えっと...実はっ私!「好きだよ」



「えっ!?」


頭の中が真っ白になった。


「俺は、桜井さんのことが好きだよ。」



志田君は真剣な目つきで私を見つめた。



「入学したその日からずっと桜井さんのことが好きだったんだ。」


「そっそんな...」


これはまぎれもなく告白。


私は人生で初めて告白された。


なんて答えればいいのかな...


こんなに親切にしてもらった志田君に


『私は佐久間くんが好き!』だなんて


口が裂けても申し訳なくて言えないよ....

でも、私は決めたんだ。



「私は..「知ってる」

「えっ!?」

佐久間君のことを打ち明けようとしたが


志田君が口を挟んだ。


「佐久間のこと...好きなんだろ?」

「なんでそれ...」


もしかして私...ばれていたの?


もうっ嫌だ。


私ってば分かりやすぎるんだよね....。
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