素直になりたくて【完結】

そして中学1年になった今でもずっーと変わらない。
「光、帰ろう」私は荷物整理をしている光に声をかけた。

「あっ、ちょっと待って」光は床に置いてあった体操服を綺麗に畳んでカバンの中にしまった。

「ごめんね」光はカバンを肩に下げて私の前にやってきた。
「ゆっくりでもよかったのに」そう話ながら体育館を出る。
「大丈夫。体操服入れるだけだったから」

耀太と並んで3人で帰る日課はもう全くなくなってしまって今は光と2人で帰っている。

歩きながら運動場をそろっと見てみる。野球部が砂を整備しているくらいでもう他には誰も残っていない。

< 2 / 21 >

この作品をシェア

pagetop