squall
「え、今日も、ダメなの…?」
『ごめん…。今日は終われると思ったんだけど…』
「あ、ううん。そっか…。あんまり無理しないでね」
『サンキュ。またデンワする』
「…ん」


もしかしたら。
つき合い始めてから、こんなに惣一と会えなかったのは、初めてだったかもしれない。

確かに、気持ちを整理するには…思ったけど。
徐々に、私の中を不安が占め始めていた。

会えなくなって、充分すぎる程の時間があって。

佐野を排除するには、佐野に幻滅することしかないんだって。

答えは出た。

理想通りの相手が、そうじゃないんだと。
わからせるのが一番だろうって。
< 113 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop