永遠の花ことば*完結*



---8年前---



「いやよ!まだかえらないで!!」


リヴは困っていた。

今日知り合ったばかりの少女が。

しかも隣国のお姫様が。


目の前で駄々をこねているのだ。



「えー…腹へった。」


なんとか理由をつけてリヴは帰ろうとした。


が。シルクはリヴの手をつかんで離さなかった。



「それなら、わたしもいっしょに行かせて!」


シルクはやけくそになってそう叫んだ。

耳をキーーンとシルクの声が通り抜けて行った。



「はぁ!?あんたひめなんだろ?帰んなくていいのか?」


リヴはそう言ってシルクの腕を振り払った。

しかし振り向きざまに見たシルクの瞳に涙がたまっているのが見えた。


別に泣いていたからなんだと言うのか。

もう少女は手を引いたりしてこない。

このまま置いていけば、もう二度と会うことはない。




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