Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
* * *


「あーひなちゃん!」

「朝比奈さん!」


ぱあっと、太陽みたいに明るい笑顔がそこにあって。
その輝きだけで朝比奈さんがそこにいるってちゃんと分かる。


「今日は私服…ってことは勤務じゃないの?」

「あ、はい。今日はお休みなんです。」

「お休みなのになんで?」

「え…えっと…ケーキ、考えようって思って…。」

「うわ!ごめん!ひなちゃんの休日を返上させるつもりじゃ…。」


心底申し訳なさそうな顔をして、しゅんとうなだれる朝比奈さん。
その姿に、心がものすごくざわついて慌ててしまう。


「いえっ!朝比奈さんのせいじゃなくって…
あ…わ…私がっ…私が悪いんです!」

「え?」


顔をゆっくり上げて、私を見つめる。
その目はやっぱり優しくて温かい。


「…もう3日も考えてるのに…何にも浮かばなくて…。」


今度は私がうなだれてしまう。
…あわせる顔がないって、こういうことを言うのかな。


倉持さんなら3日もあれば新作ケーキの一つや二つ、簡単に焼いてみせるのに…。
私は全然、何も浮かばなくて動けなくて。

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