Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
「ホントですかっ!?」

「商品として出す可能性のあるものに関して嘘は言わねぇ。
時間もねぇんだし、早く取りかかれ。」

「あ…でも増田さんにも…。」

「俺がいいっつってんだ、早くやれ、ひなた。」

「はいぃっ!」


そ…そうだ…
こと〝スイーツ〟に関しては倉持さんの右に出る人はいない。


私は広げていたスケッチやシャープペンシルをがばっとカバンにしまった。


「お前、今日の勤務は終わりだよな。」

「はいっ。」

「この後時間あるなら、奥のオーブン使ってもいい。」

「え…いいんですか?」

「ああ。この時間帯から特に何か焼く必要はないしな。
締め切りには絶対間に合わせろよ。朝比奈はうちの…。」

「お得意様、ですからね。頑張りますっ!」

「あ、ああ。」


イメージはできている。
それを形にすればいいだけ。


…ってそれが難しいんだけど…。
でもやっぱり…


喜んでほしい。笑ってほしい。
そんな風に思うのは…


〝大切なお客様〟…だから。

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