砂場のロケット 〜キミと見る群青〜



『 ああ

オマエうちにさ、カバン一式
カメラなんか入ってるの置いてったろ 』


「 え…
 ―――― あ!! 」




『 どうする?
すぐ必要なら、取りに来るか? 』


「 あっ… と 」


あれは仕事で使う奴じゃなくて
自分の作品の為に、撮り貯めていた奴で




…… 最近あまり
自分の物に手を付けられていなかったし


もう少ししたら連絡入れて
本当に当分待機なら
その時間に使いたい ――――




「 …… 行くよ ごめん 」


『 トオヤいるから
オマエも勝手に入って、好きな様にしろ

オレちょっと一回、寄るトコあっから

――― 場所教えろよ 迎えに行く 』




「 寄るトコって、…梅川さん所か 」


『 いや
あっちは皆いるし、後で寄りはするけど

アズに関しては
かなりの大規模雪崩だからな

起きたら脳波取ったりしに
デカい病院、連れて行く予定だから 』


「 え…
じゃあ尚更迎えに来んな!
… ニューヨークじゃないし
駅くらい、自分で行けるすけ 」



『 ―――― そっか

んじゃワリいけど、このまま行く 』


「 了解  お疲れ

――――― あ 」



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