砂場のロケット 〜キミと見る群青〜





何度か 俺の背中


―――――― 背骨




それを辿る様に動いていた指先は
次第にシャツを捲くりあげて
外からの 風を通す




前に廻った片方の手は


皮膚




腹の筋肉を確かめた後
次第に、胸へと進む




――― ちょうど

俺がしている動きとは逆




自分の指が 滑っているのは
裾からたくし上げた 白い足




重なりあったままの唇から
甘い息が漏れて ――――




腿の付け根の
結ばれた紐に 指を掛けた時




両手で胸を 軽く押された



そして突然

林檎の香りの唇が 離れる





「  …… 淳?  」



「  ―――… 何よ  」




「 …… 五分で 終わるの? 」



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