臆病な初恋。
長らく亜清を見ていなかったような気がする。
昔から背は高い方だったけど、今こうして見た限り、180cmはあるように見えた。
背中も…後ろ姿が大きい。
いつの間に、こんなに男らしくなったんだろう。
幼なじみなのに、私は亜清の事を何も知らない。
気がついたら〝あれから〟五年も経った。
私が亜清を傷つけた日から、五年。
亜清はまだ、傷ついているのだろうか。
それとも、怒っている?
五年の間で、何度か目が合ったりしたけど、いつも冷たい目をして私を見ていた。
今も…やっぱり冷たい目で私を見ていた。