光を背負う、僕ら。―第2楽章―



一方で真藤君に告白されたことを言うと、二人はこの世の終わりのような顔をして驚いていた。



こんな展開になるとは二人も思っていなかったらしく、多分あたしよりも動揺している。



それでまさに今、色々と聞き出されているわけだけど…。


二人の瞳が楽しんでいるに見えるからちょっと戸惑ってしまう。




「そっか~…。でもそれって、なんだかもったいないかも」


「もったいない…?」




流歌の意外な言葉に引かれて、泳いでいた視線が流歌に定まる。



明日美も同じように流歌を見ると、「だって~」と流歌が言い出した。




「真藤君が誰からの告白も断ってる噂の話は前にしたよね?
それって結局は、佐奈のことが好きだからそうなってたことになるでしょう?」


「一応、そうなるのかな…」


「…ってことは、やっぱりちょっともったいないよ」


「うーん…?」




話の結末が見えずに首を捻ると、流歌が何を言いたいのか分かったらしい明日美が説明してくれた。




「つまり、誰の告白も受け入れない真藤君に好かれてる佐奈は恵まれてるってことだよ」


「恵まれてるって…」




真藤君に好かれる価値ってそんなに高いのかな…?



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