十三日間
食い物は、当然自分では作れないので、買ってきたり、食べに行ったりする。
どちらにしろ、俺は、そこで生まれて初めて満腹になるまでメシを食った。
連中から解放され、住処に案内され、当座の現金を与えられて、一番最初に俺がしたこと。
家を飛び出ると、一番最初に目に入った食い物やに飛び込んだ。
メニューに書かれているモノがどんな食い物かは判らない。
教育の一環で、一応食べ物の知識は与えられていたが、実際口にしたことは当然なかったからだ。
メニューのはじから順に頼んでいく。
それは、美味かった。
がっついて食べながら、それでも俺は、初めて食い物を、美味い、と思って食った。
必死に食いながらも味わい、次々に詰め込んでいく。
やがて、腹がヘンな感覚になった。
まだまだ食いたいのに、飲み込むと腹が苦しくなる。
…苦しい?
これが、満腹ってヤツか?
これ以上食えないって感覚か?
俺は食っていた手を止めると、自分の腹に手をあててみた。
ぱんぱんになっている。
「お客さん、そんだけ食べてよく大丈夫ですねぇ。よっぽど腹減ってたんすか?」
店の人が感心したように言う。
曖昧に笑うと、俺は勘定を済ませ、また部屋に戻った。
どちらにしろ、俺は、そこで生まれて初めて満腹になるまでメシを食った。
連中から解放され、住処に案内され、当座の現金を与えられて、一番最初に俺がしたこと。
家を飛び出ると、一番最初に目に入った食い物やに飛び込んだ。
メニューに書かれているモノがどんな食い物かは判らない。
教育の一環で、一応食べ物の知識は与えられていたが、実際口にしたことは当然なかったからだ。
メニューのはじから順に頼んでいく。
それは、美味かった。
がっついて食べながら、それでも俺は、初めて食い物を、美味い、と思って食った。
必死に食いながらも味わい、次々に詰め込んでいく。
やがて、腹がヘンな感覚になった。
まだまだ食いたいのに、飲み込むと腹が苦しくなる。
…苦しい?
これが、満腹ってヤツか?
これ以上食えないって感覚か?
俺は食っていた手を止めると、自分の腹に手をあててみた。
ぱんぱんになっている。
「お客さん、そんだけ食べてよく大丈夫ですねぇ。よっぽど腹減ってたんすか?」
店の人が感心したように言う。
曖昧に笑うと、俺は勘定を済ませ、また部屋に戻った。