シンデレラルーム 702号室


豪快な音を響かせながら、光の粒が儚く散っていく。

夏の風物詩は、澄んだ初秋の夜空も鮮やかに彩る。



「すごーい!ここ特等席だね!なんか触れそうだもん」


夜空に向かって手を伸ばし、子供みたいにはしゃぐ莉子。



「今日ホテルに来たのはこのためだったんだ?」


「そう。よく見えるだろ、ここ。しかも露天風呂入りながら花火見るなんてなかなか出来ないぞ」


「ふふ、たしかに!」



毎年9月の第一土曜日に行われる花火大会。

今日がちょうどその日だ。


去年は都合が悪く見れなくて、莉子が残念がってたからな。


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