シンデレラルーム 702号室
唇が離されて、あたしはギュッと瞑っていた目をゆっくり開いた。


目の前には、熱っぽい瞳であたしを見つめるタケちゃん。


心臓が口から出そうなほどドキドキ鳴ってうるさい。



「何で…こんなこと…」



奪われた唇から漏れた声は、とても弱々しくて震えていた。



「……ムカつくんだよ」



苛ついた低い声と、緩やかに流れるクラシックの音楽とが同調せずに交じり合う。



「お前見てるとイライラする」



耳の奥で奏でられる不協和音に、あたしはビクッと肩を震わせた。


これから何を言われるんだろう、という緊張と不安に胸が締め付けられて苦しい。


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