前世と今～記憶の鎖～

オンラインゲーム

「「ただいまー」」
「おかえりなさ～い」

２人が帰ってきた時、美紗子はちょうど暁にミルクをあげていた

「今日は何を買ってきたの～？」
「えーっとなぁ～」

美紗子に問われ、哲夫は袋をガサガサ漁りだす
優希のゴーグルを出し…その後、優希のゲームを出し終えた後…自分のために買ったゲームを美紗子に見せながら話していく
優希はその様子をボーっと見ていた

(…まるで、母親に報告する子どもの図や…)

美紗子に嬉しそうに買ってきたゲームの話をする哲夫は、まさに子どもだ
毎回の行事なのか、聞く美紗子は慣れたものだ…
一瞬、美紗子もゲームが好きなのかと思えば、そういうわけでも無いようだ
だが、たまに興味の惹かれるものを見つければ、哲夫から借りるらしい
優希はそんな２人の様子を見ながら、ひとまずゴーグルを手に、自室に行く

「このヘルメット…どないして使うんやろ…」

しばらく、哲夫は使い物にならないと判断した優希は、自分で何とかする事を決意していた
製品についている、説明書を見ながら理解しようとする
あまりにも簡単な説明なので、優希は理解できたものの、このやり方で本当に出来るのか…半分以上疑っている