俺はホモじゃねぇ

まぁ確かに?

父さんが息子に対して『逃げ帰ってくるな』と言いたいのもわかる。

母さんが『折角入れた進学校を辞めさせたくない』と思うのもわかる。

ハルちゃんが『双子の片割れがいじめられてるのはヤダ』と思うのもわかる。



そんな事を考えながら、久しぶりに見る二段ベッドの裏側を見つめていた。


が、あのホモの巣窟には…長居出来ない!!



「あそこ…変態が多いんだ。」



俺は言ってしまった。
『変態のせい』で、学校が嫌いだと。

ふと、父さんを見るとぽかんと口を開けていた。
母さんを見ても、ハルちゃんを見ても…。

俺の言ってる意味、分かった?!


暫く無言が続いたが、父さんが顔を引きつらせて笑いながら言う。



父さん
「…年頃の男子はみんな変態だよ。なぁ?!」



なぁって…フられた2人も困ってるよ。



母さん
「そ、そうよ!中・高生なんていっつもエッチな事に興味持ってそればっかり考えてるんだから!!」



母さんのその言葉に小刻みに頷く父さんが…残念に思えてくる。


顔はかっこいいのに。


つうか、全員がそうだって決め付けるなよ?!
確かにそうだけど…
女の体に興味はあるし、好きな子だって…

って、
あそこの変態は、世の中の変態だよ!!


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