この恋ウソから始まりました


「どうしようって…?」


赤い目のあたしを、心配そうに覗き込む。


「大翔、行っちゃった…」


行かないでって、あたしには言えない。


言う権利なんてない。



すると、アツヤくんが、ため息をついて言ったのだった。


「なあ、萌ちゃん。勇気出しなよ。好きなんだろ?大翔に、言わなきゃ分かんないよ?」


「でも、もう遅いじゃん」




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