この恋ウソから始まりました


……――


「ねえ、綾乃は好きな人いる?」


「何よ、突然」


「だって、ちゃんと聞いた事なかったから」


お昼休み、あたしはいつも通り、綾乃のクラスにいる。


本当は、ちょっと期待してたんだよね。


もしかして、大翔が、誘ってくれるんじゃないかと思って。



だけど、そんな事あるわけなかった。


しょせん、ウソの恋人同士だから。



「一応、いる…」




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