初昼の儀式
 私には生まれつき、子宮がない。
 だから自分の子供も、生むことができない。
 非常に珍しいケースで、そのカラクリは医師から説明を聞いてもいまいちぴんと来ないのだ。
 決められた薬を毎日欠かさず飲み、13歳のときに母親からその事実を告げられ、でも当時は生理が来ない、とか子供が生めない、とかいったことに対するショックも絶望も特に無く、ただ、薬を飲みさえすれば、早死にするような事もなければ、日常生活に支障をきたす事もない、という事実に安堵し、のほほんと生きてきた。
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