今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~

初デートは監視つき!?


   --放課後。


あたしと直輝は、あのカフェに来ていた。

そう…あの、齊藤先輩と美優との思い出があるカフェ。


「直輝……今から、あたしが質問することに正直に答えて」

「わかった」

これで、色んな事が聞ける…そう思った時。

「いらっしゃいませ~」

店員さんの、陽気な声と一緒に入ってきたカップル。

「ここね、ケーキ凄く美味しいんだよっ!!」

「そうなんですか」

この声って…まさか…

おそるおそる後ろを振り返る。

そこには…

仲よく恋人つなぎしている、

光康と、理香ちゃん。


あっちは、気づいてないみたい。


「まずいな…」


直輝が呟く。

あたしは、放心状態。

光康があたしにしたキスはなんだったの!?


抱きしめたのも、全部、全部…


あたしで、遊んでたの…!?


その言葉しか、浮かばなかった。


「直輝…あたし…」

「シッ」

直輝に話しかけたら、静かにしろとでも言うように、


あたしに、ゼスチャーをした。



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