今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~

絡み合う関係


理香ちゃんの家に泊まってから、三日がたった。

理香ちゃんの好きな人が、光康で。

そして、その恋に協力する約束もしてしまった。

あの日から、光康に対しての理香ちゃんのアプローチが凄い。

例えば…朝。

光康がくるなり、

「岡本く~ん」

甘い声を出して、近寄る。

そして…

「お弁当作ってきました」

この三日間ずっと、光康に手作りの弁当を作ってきている。

「ありがとう」

ニコニコの王子様スマイルで、受け取る光康。

そんな、二人のやり取りを毎朝聞かされる、

こっちの身にもなってほしい。

あの、二人は恋人でもないのに、

なんでそんなにイチャイチャしてるのよ!?

イライラする…。

「何あれ…」

「媚売ってんのバレバレじゃんね~…」

呆れたように話す、美優ともも。

「にしても…真由はなんで、そんなのひきうけたの…?」

美優からの質問に、言葉が詰まる。

「それは……」

実は、泊まった次の日。

あたしは、美優とももに理香ちゃんの事を話した。

二人とも、ビックリしてた。

「確かに、真由の恋愛指南は、役にたつけど…」

もう一度、理香ちゃんのほうに目を向けた時。

理香ちゃんと目があった。



うわ…こっち来る…

理香ちゃんは、あたしの目の前で止まると、

「真由ちゃん、ちょっときてもらえる??」


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