選ばれる彼女
「いや、僕、何の取り柄もないからさ、せめて勉強だけでも頑張っておこうかなって」




「そうか、残念だ」




その話はそこで終わりました。




優太は、高校生活は3年間の修行だ、と思っていました。




部活などをしていないと、高校であまり友達ができにくいことはわかっていました。




しかし、すべてを手に入れることは不可能です。




自分が本当に欲しいものに優先順位をつけ、それ以外は仕方ない、という考えでした。




優太にとっては彼女を作ることと大学への進学、これが2大目標でした。




友達を作るとか、部活に入るとか、そういうことは諦めようと考えました。
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