桜花~君が為に~
憎いはずなのに
死なないと知ってほっとして
右腕として失格なのが嫌で

ついこの前までなかった
感情が、溢れてくる。

「…お前のせいじゃねぇよ」
「でも・・・ッ」
「それでも、自分のせいだと思うんなら
後悔するより、次どうするか考えろ。自分のできることをすりゃいいんだよ」

それだけ言って土方さんは何処かへ行ってしまった。

励ましてくれたのかな?

彼の去った後を見てそんなことを考えた。

「私の・・・できること」

私のせいで沖田さんは怪我をした。
だったら、私が看病すればいい
治るまで、彼を支えればいい
父さんの仇はその後だ

「私は、ちゃんとあの人が憎い 
私が・・・・父さんの仇を取らなきゃいけないんだ」

何度も何度も
自分に言い聞かせるように
沖田さんが憎いと、必ず殺すと

生まれてきた感情を押し殺すように
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