桜花~君が為に~

第十四話

その次に日の朝
いつもの部屋にいつもの姿があった。

  土方
山南 沖田
永倉 悠輝
斎藤 井上
原田 藤堂 

今回の話し合いは
禁門の変の報告
それと


「で、悠輝
話してぇことってのは何だ」

禁門の変のことを全て報告し終え
土方は悠輝に言葉を投げかけた。
びくっと悠輝の肩が跳ねる
そんな悠輝の震える手に
沖田はそっと自分の手を重ねた。

だいじょうぶだよ 
そう、いわれている気がした。

――・・・有難うございます。沖田さん

心の中で礼をして
悠輝は意を決し顔を上げた。

「土方さん。
もし、これから話す事で
俺は斬られる存在に値すると言うのであれば
遠慮なく、斬り捨ててください」
「なっ・・・」

想像もしていなかった言葉に
近藤・永倉・井上・原田・藤堂は
声を上げた
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