花×花


気がつくと私は怒りに燃えていた。

夏女くんの手を揺さぶり解いて





―――「アンタなんて大嫌いだ」





ってそんな言葉が鼓膜を揺らす。




夏女くんの目が怒ってる。

私の心が泣いている。


自分の声じゃないといいなって
夏女くんが言ったんじゃないといいなって





どっちにしても

痛い。

心臓のあたりが。

痛くて、

だからかな

「……ごめん」

だから

そんなこと言ったのかな





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