何度忘れようとしても
家に着いても泣き続け、そしていつの間にか眠っていたようで目が覚めたらベッドから出れるような気分では無かった。
誰にも会いたくないし、話もしたくない。

一度は起き上がって顔を洗おうとしたけど、鏡に映る自分の泣きはらした顔を観て、諦めた。
どんなにアイラインを太く引いても、マスカラをたっぷりつけても隠せない。

カーテンも開けず、暖かいベッドに入ると目をつぶって私はまた眠りに落ちた。


今、どのくらいの深さの眠りの中なんだろう。
やがて夢の中で私は、会社の倉庫に居た。
< 101 / 222 >

この作品をシェア

pagetop