何度忘れようとしても
CHAPTER Ⅹ
それから何も変わらず日々は過ぎて1年で一番ハードな決算月の3月がやってきた。

それでも私は、去年より確実に会社に行く事が嫌ではなくなっていた。
朝は少しだけ早く起きて、丁寧にメイクをするようになった。
着ていく服を選ぶのも楽しくなった。
出社もギリギリではなくなり、部長は驚いていた。

毎日佐伯くんに会える事がすごく嬉しかった。






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