何度忘れようとしても
結婚式場のホテルに着くと、1階のロビーには久しぶりに顔を合わせるダンス仲間が居た。
私達は、近況をワイワイと語り合いながらエレベーターで最上階のチャペルへと向かった。

エレベーターを降りると扉の向こうは真っ白な世界へとつながっていた。
私はその情景に思わず息を飲み見とれてしまった。

暖かみのある木製のイスに左右を囲まれた、真っ白なバージンロード。
その前方には、真っ白な十字架が掛けられている。純白の部屋。

「きれいー」

「ホント素敵」

私たちは左側の木製のイスに並んで座った。


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