大人的恋愛事情
なにより誰かがいる日常がまた戻ってくる……。
帰っても一人ではなく、二人でいる日常。
だからって、やっぱり一年前とはなにがが変わっていて……。
頭を過るのは、想像すらできない、まったく描けない藤井祥悟との時間。
いい年してとは思うものの、あの低い優しい声を聞くと、胸がギュッとなったりなんかするから。
「繭……」
圭が振り返った姿勢のまま、露わになる私の肌に手を滑らせる。
まだ少し熱い圭の手の温かさ。
それを振り切れる自信がない自分。
それなのに、藤井祥悟を想ったりもする矛盾。