大人的恋愛事情
てか、なんで可哀想な女みたいになってるわけ?
いや、ある意味可哀想な女なんだけど……。
この歳になって芽生えた淡い恋心が、木端微塵に砕け散ったわけだし。
まったく音沙汰のなくなった藤井祥悟。
私の少し考えさせてという言葉を尊重してか、静かに待っている圭。
そんな状態がここ何日か続く木曜日の昼休みに、向かいに座る詩織がハンバーガーを食べながら聞いてくる。
「で? どうすんの」
「どうって?」
「圭との結婚よ」
アッサリと言われて、またもや答えようもない私。