大人的恋愛事情
 
そんな気分を抱えたままの週末は、本当に抜けがらのようだった。



本を読む気にもなれず、かといってテレビを見ても一つも頭に入って来ない。



いったい私は今までどうやって週末を過ごしていたのか、それすらが不思議に思えるような時間。



何度も携帯を見ては、かかって来るはずのない藤井祥悟を想ったりする。



低く優しい声……。



包みこむような温かさ。



優しく抱き締めてくれる温もり。



そしてそれらを想えば想うほど、届かないならと圭に傾く気持ち。



このまま流されて結婚したとしても、圭とならやっていけるというどこかに自信もあって。
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